吸収合併

簿記

以前、簿記を学んでいた時、合併の部分がなかなか理解できませんでした。合併にはいくつかの形態がありますが、中でも吸収合併はイメージしやすいです。

このイメージを持っていれば、何年経っても吸収合併のことは忘れないでしょう。その記憶法をご紹介します。

吸収合併とは

吸収合併とは、合併によって存続する会社(合併会社A)が合併によって消滅する会社(被合併会社B)の株主に現金または合併会社株式(A社株)を交付することにより、被合併会社Bを取得することを言います。

イメージしやすいように説明します。

B社株主はB社を保有していました(※会社の所有者は一般的に株主と言われている)。そんな時A社からB社を売って欲しいという打診がありました。そこでB社株主は、A社にB社を売りました。これが吸収合併の実態です。

要はA社を買主、B社株主を売主とするB社という商品の売買というイメージです。

吸収合併の会計処理

A社はB社を購入したのだから、資産計上します。しかし、B社には資産のみならず、負債もあるのですべてを計上します。例えば、B社の資産として売掛金100、土地(取得原価300、時価500)、負債として借入金300があり、対価としてB社株主に500支払いました。

A社の仕訳

(売掛金)  100  / (借入金)  300
(土地)   500  / (現金)   500    
(のれん)  200 
   

土地については時価の500で計上します。なぜなら、吸収合併は実質的にB社という商品の購入であり、時価評価するのが公正だからです。

B社のモノの価値は売掛金100+土地500-借入金300=300ですが、A社は対価として500支払っています。これはB社には500の価値があると判断して支払われているものであり、差額の200は「のれん」として計上します。「のれん」は超過収益力を示します。

このように吸収合併は、被合併会社B社という商品の売買であると捉えるとイメージし易いです。

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