仕入税額控除とは何か。ここでは簡単にその仕組みを説明します。
仕入税額控除の仕組み
上の図を見て下さい。中央の店が消費税の4つの要件を満たしていると考えます。その結果、中央の店は消費税の課税事業者となり、売上100円に対して消費税が課税されることになります。
従って、売上100円に対して10%の消費税、すなわち10円を加算して販売することになります。この場合、店は10円の消費税を一時的に預かることになります。
また、それ以前に中央の店は左の店から鍋を税込み77円で仕入れており、7円の消費税を支払っています。
預かった消費税が10円であり、これは自分のものにすべきではありません。他方支払った消費税7円については消費者が負担すべきものであり、このお店が負担すべき消費税ではありません。
したがって、預かった消費税10円から、自らが負担すべきでない消費税7円を控除した残額3円を国に納付することになります。このように預かった消費税から支払った消費税を控除することを仕入税額控除と言います。
左の店も鍋の販売に際して7円の消費税を預かっており、これを国に納付する必要があります。
結果として、左の会社と中央の店は消費税を実質的に負担しておらず、最終的には右側の消費者が10円の消費税を負担することになります。